着物レンタルサービスのキャンセル料

>卒業式の袴レンタルでキャンセルを申し出たら、高額の解約料を請求された。袴や成人式用振袖など季節商品のキャンセル料は契約期間に比して高額であったり、延滞料が過重となっているのではないか。

20179

当団体が実施した消費者トラブルアンケート調査においてキャンセル料や延滞料が高いなどの声があった着物レンタル事業者2社について調査しました。

  K  社  M  社 
 キャンセル料

契約日から7日間    10
利用日11日前まで   50
利用日2日前まで    80
利用日前日と当日   100
クーリングオフ期間あり
利用日1か月前まで  20
利用日1週間前まで 50
利用日1週間以内   100
 延滞料  12時間ごとに50  1日につき10

20171215

キャンセル料と延滞料規定は現在も使われているとのお問い合わせ書面を、両社に送付しました。

M社より「企業機密に関わり開示できないため回答しない」との連絡が届きました。また、K社からは期日までに回答が届きませんでした。

2018226

両社に対し申入書をそれぞれ送付し、利用規約の改善を要請する交渉を行いました。K社及びM社とのやり取りは以下の通りです。

【K社への申入れと回答】

■申し入れのポイント

・利用日までの期間の長さに応じて、違約金を定めているが、利用日との期間が長いほど、新たな利用者が現れる可能性が高まり、損害はほとんど発生しないと考えられる。

   ・利用日10日前より2日前までの解約は、契約金額の50%、前日と当日の解約は全額としているが、新たな利用者が現れる可能性があり、消費者契約法9条1項の平均的損害を超える。

・消費者契約法に違反し無効であるため、違約金条項の削除を求める。

■K社の対応

○2018年7月2日

「違約金は『コーディネート料として徴収している、季節商品の解約は大きな損害につながる、規約改善は検討する」などの内容の回答書を受領しました。

〇2018年9月17日   
  K社に対し以下の内容の再申し入れ書を送付しました。 

  • 違約金は「コーディネート料」との主張に対し、実態に即して名称を「コーディネート料」と変更し分かりやすく表示・説明することを求める。
  • 違約金の改正提案を参考資料として添付しました。

【M社への申入れと回答】

■申し入れのポイント

  • イージーオーダーレンタル契約は請負契約にあたるものと考えられる。クーリングオフ期間経過後の解除を認めないのは、消費者の権利を一方的に害するものであり、消費者契約法10条に反して無効となる。条項の削除を求める。
  • 通常レンタル契約においても、中途解約金規定は平均的損害を超えるものであり、とくに「お渡し日前1ヶ月の場合は契約金額の50%、お渡し日前1週間以内の場合はご契約金額の100%」としている。消費者契約法に違反し、無効であるため、違約金条項の削除もしくは平均的損害を超えないように改定することを求める。

■M社の対応

○2018年3月9日

イージーオーダーレンタル契約、写真契約についての削除には応じられない」「通常レンタル契約については、現規約では使用日の前々年以前の申し出にはキャンセル料は取らないことにしている」などの内容の回答書が届きました。

〇2018年4月26日

現在使われている通常レンタルの規約の提供を求めるとともに、イージーオーダーおよび写真契約は消契法10条違反であり、平均的損害を超える請求であるため同法9条1項違反であるとする「再申入れ兼再お問い合わせ書」を送付しました。

○2018年8月1日 

公開しない条件であれば資料提供するとの回答があったため、消費者に提供するべき規約を開示しない正当な理由はないとして再度情報提供を求める連絡文書を送付しました。



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